世界の中で、海外進出しやすい国の一位はシンガポール、二位は香港です。
香港について見てみたいと思います。

< 会社設立 >

会社形態は、「有限会社(現地法人)」、「支社・支店」と「駐在員事務所」が考えられます。

会社設立する場合は、コンサル会社に依頼する場合が多いです。
理由としては、香港在住の「会社秘書役」の選任が必要なのと、「賃貸契約」をするにあたって住所を借りる場合があるからです。
会社設立前だと、「賃貸契約」が結べないケースがあります。それは、賃貸契約時に、「設立証明書」が必要だからです。そういった場合には、住所を借ります。

「有限会社」の場合は、以下の点に注意が必要です。
・取締役1名、株主1名、会社秘書役1名が必要 (兼務可能)
⇒役員と株主は同一人で良い。
・株主及び取締役は香港非居住者も可
・会社秘書役は香港在住の個人又は法人に限る
・最低資本金 1HKドル
⇒1HKドルで設立出来る。さらに、その事業の免許をとる時にも、その投資額に見合った資本金は必要ないようです。
⇒香港では、「資本金払込証明書」が必要ないため、登記上の資本金(授権資本)を大きくする事も出来ます。資本金には0.1%の税金がかかります。
・定款が必要
・会社名に、必ず「有限公司」「Limited」を入れる
・毎年の監査報告義務があります。
⇒会社の規模にかかわらず、香港会計士による監査が必要

<会社登記・商業登記>

・会社登記所(公司註冊処)での会社登記が必要(1720HK$の費用がかかる)
・税務局への商業登記も必要(毎年、450HK$の費用がかかる。以前は2450$でしたが、2012年4月1日以降は450HK$になったようです)

<銀行口座>

会社の銀行口座を開設する際、事前に商業登記と会社登記を済ませておく必要がある。
本人確認のために、一度、現地に行く必要がある。

<税率>

事業所得税 16.5%
給与所得税 15%(標準税率)

※税率は低いと言っても、法人の場合、タックスヘイブン税制(税率の低い国に、子会社を設立した場合は、現地の税率ではなく、日本の税率で課税される)が適用され、日本の所得に合算されるためます。つまり、日本の税率になります。
個人の場合、本人が日本に住んでいる場合は日本の税率が適用になります。

<お役立ちサイト>

香港投資推進局
http://www.investhk.gov.hk/ja/index.html

JETRO
http://www.jetro.go.jp/world/asia/hk/invest_01/

中小機構 中小企業国際化支援リポート
http://www.smrj.go.jp/keiei/kokurepo/index.html

日本には、香港政府の一部局である「香港投資推進署(東京・大阪)」があります。ここのサイト(日本語でも見れる)はお薦めです。
しかも、香港投資推進署はとても親身になって対応してくれます。電話相談や来店もいいみたいですので、連絡先をご紹介しておきます。

香港経済貿易代表部 投資推進室
〒102-0075 東京都千代田区三番町30-1
T: 03 3556 8961
F: 03 3556 8960

〒541-0052 大阪市中央区安土町2-3-13
大阪国際ビル10階(香港貿易発展局内)
T: +81 6 4705 7019
F: +81 7 2876 8859